2011 | 11 04 |
本当に作って欲しいものは何だ
HP制作。
チラシ制作。
広告文書制作。
何においても何かを生み出さなければ、経済活動は行えない。
それは社会奉仕が出来ない事を意味し、生きていくことも困難になる。
であれば、その生み出したモノが大きな成果を生み出すことを期待するのは必定。
しかし。
だがしかし。
作ったモノが何の成果も挙げないどころか、認知すらされない。
作ったは良いがコストばかりがかかる。結果が追従しない。
こんなものばかりが今、巷に溢れているのではないだろうか。
それは何故か。
制作を依頼した側が制作した内容に責任を持たない。
もしくは「一体何を作って欲しいのかが明確でない」からだ。
これは面白い。
特に後者は、制作を依頼しておきながら、何を作って欲しいのかがわからない。
一見して矛盾しているように見えるこの文章。
実のところ、当たり前のように起きていることで、不思議なことでも何でもない。
制作を依頼するとき、何を作ってもらおうとしているのかちゃんと伝えていますか?
目的が大切なのだ、という事
全ての行動原理原則において大切なのは、そこに至った経緯である。即ち、「目的」
この目的を現実のものとする為に「戦略」や「戦術」が存在している。
それらを度外視して戦に勝てるか? 答えはノーだ。
戦争において最も確実なのは兵力差や戦力差。
それがあるのなら問題ない。戦略や戦術は弱者が使うもので、圧倒的強者には不要。
そんな事は馬鹿でもわかる。
しかし現実的にそんな圧倒的強者が存在する事はまずない。
となれば、強者であっても戦略と戦術は必要とする。
そして何を目的とするかで内容は大きく変わってくる。
お分かりだろうか?
基本弱者である、我々がより緻密な戦略と戦術を駆使して戦わなければいけない事が。
そして弱者であれば弱者であるほど、その内容がお粗末である、という事が。
知識も経験もない。ましてや頼りになる武器もない。
どうやって戦おうというのか。
多くの日本の中小企業の現状はこうだ、と言っても過言ではないだろう。
何故なら、もし戦略・戦術を駆使しているのなら経済危機など起きないからだ。
綺麗に経済が循環するわけであって、それが起きてないからこそ危機に瀕する。
いわば現在の状況は少なからず怠惰な経営者達がもたらしたものだとも言える。
つまり世の中は馬鹿ばっかりで、社会が厳しいというのには大きな語弊がある。
社会を厳しく感じさせないと威厳を保てないだけで、実際社会はそう難しくない。
それは身を持って体験した。この社会は温過ぎる。甘すぎる。
保障制度が充実しているこの国ならではだろうが、ニートやフリーターが当たり前のように存在する。
その時点で社会の甘さなど、過分な程、理解できるだろう。
さて、少し脱線したが、世の中馬鹿ばっかりという事はお分かりいただけたと思う。
そしてそれは見ている貴方を含め、私自身もそうだ。
馬鹿は馬鹿なりに努力し、走らなければならない。
賢くなくてはいけない、という正義など何処にも無い。まずは馬鹿である事を自覚し
行動に移せるだけの胆力を持つことが大切。
そこから実行に移す一歩手前の「何故行動を起こすのか」という部分。
つまり本当の「目的」をしっかりと理解しておく事。
全ての行動には原理原則がある。それを必ず頭で思い出せるようにしておく事。
目的の視覚化をしておくとより効率的になるだろう。
目的を現実のものにする手段
ここにきて、話がやっと戻ってくる。目的が見えたのなら、次は実行に移す手段を考える必要がある。
それは非常に千差万別で、どれが良いとは一概にいえない。
その答えは状況こそが知っている、と言える。
だからこそ、それぞれの特性をしっかりと理解する必要がある。
理解した上で、手段を選択する。
そうすれば後は、目的と、適した手段に応じた「作って欲しいモノ」を伝えれば良い。
クリエイターが真に求めているのはその部分で「見た目」ではない。
「外観」「第一印象」がもたらす要素は非常に大きい。
だが、そんな事は全てのクリエイターが理解している。
その為、重要なのはその印象をどういう方向に持って行きたいのか、という部分。
「どんな結果を作りたいのか」
という部分である。
そこを度外視して、あれ色や、あれデザインや、あれ文字が、などは片腹痛い。
生まれ変わって出直して来い、というのだ。
作りたい結果を即答出来ない時点で、明確ではない。
ならばその時点で制作を依頼すべきではない。
もし何となく、で依頼するのならそれなりのリスクを背負うべきだ。
その責任を作ったクリエイターに負わせようなどとは、言語道断。滅。
パートナーでなくては仕事は成立しない
我々依頼される側も依頼する側も持ちつ持たれつの関係。常にパートナーでなくてはならない関係でありながら、下請けなどと呼ぶ。
よくクリエイターに一般常識がない、というが常識がないのはお互い様。
相手を良く見て、相手を良く知る。
そして油断も慢心も無く、また各下としても見ない。
対等な目線で相手と接する事。これが非常に大切になってくる。
弱者同士で争うとろくなことがない。
しかも全く違う業界同士で。阿保のする事。
今はプライドがどう、という時代じゃない。
如何にして儲けるか、売上を上げるか。
それには戦略がいるし、戦術もいるし、知識も知恵も、経験も必要。
実行するには人も必要だし、資本も必要だ。
多くの物が必要になる中、選り好みはしてられない。
なら、自分が持てる環境と状況の中から常に最善を選択するしかない。
そうすればいずれは結果として形になってくる。
逆にそれすらしなければ、堕ちていくだけ。
努力には成果の出るものと、無駄になるものとがある。
どちらも結果として何かを生み出すが、無駄なものを繰り返すとろくな事にならない。
可能な限り、成果が出るものを目指したいもの。
目的は必ず明確にしておきましょう。