2011 | 07 25 |
神話から学ぶ、コンテンツ制作の序破急
Twitterで少し話題になりましたので、記事へ。
皆さん、神話はご存知かと思いますが、その構成にまで目を向けた事はありますでしょうか?
「神話学」と呼ばれる学問があるように、その中身は意外と深かったりします。
中々見られない観点ではありますが、神話という非常に大きな「コンテンツ」
ここから学べることは多々あると思い、簡単に自分なりに纏めてみました。
神話は共起語と単独コンテンツの嵐
神話ってよくよく見てみると「終わり」が設定されているものは非常に少ないんですよね。これは何故かというと、神話に登場するキャラクター達こそが神話である、と言えるからです。
そのキャラクター達の起こした出来事が神話なので、ストーリーありきのキャラではない。
また神々は永遠不滅ですから、その物語が終わることもない。
なので神話には終わりはなく、延々と登場人物がイキイキしているわけです。
さて、ここから紐解けるのはコンテンツ制作に置いてもそれが出来ないか、という話です。
コンテンツに置いてその主軸となるテーマが神話で、その中に出てくるキーワードと共起語が神々。
そして神々それぞれが神話を持っている為、共起語もまたキーワードに成り得る。
テーマ=神話 キーワード=主役の神 共起語=登場する神々
「オルフェウス」というキーワードには「アポロン」「カリオペ」「エウリュディケ」「ハデス」などの共起語が登場します。そして、このオルフェウスの神話は冥界へと自分の嫁を取り返しに行くというストーリーがあります。
これがテーマです。
同時に「アポロン」にもまた神話=テーマがあり、共起語があります。
同じことは神話でなくても言えるはずです。
「デザイナー」というキーワードには「フォント」「Web」「グラフィック」「Photoshop」「設計」といった共起語があります。
テーマに関しては自分で選べます。それを文章に起こすだけ。ストーリーを生み出します。
そしてまた共起語である「フォント」にもテーマを選んで生み出す事が出来ます。
一つのコンテンツ制作においてはテーマを考えて、文章を書く。
これは当たり前のことで、上記した内容もほぼそれに準じています。
違うのはコンテンツとは「単体」で終わるものではなく「グループ」で生み出すものである、という事です。
上述したのはあくまで神話の一部を抜粋しただけで、単体でもコンテンツ足りえますが、それはバックにある「ギリシャ神話」という巨大なコンテンツ、ブランディングされたいわゆる組織、構造があるからコンテンツと言えるのです。
デザイナーに関しても、デザイナー単体ではありふれたコンテンツですが、バックが異なり、共起語も変わってくれば、それが巨大なコンテンツ形成に近づきます。
某錬金術師漫画でもありましたが「全は一、一は全」という事です。
コンテンツ制作の序破急という、この記事において神話を引っ張ってきたのにはそういう理由があります。
ぶっちゃけわかりやすいっていう事ですね。
最後に
いまいち伝わりにくいと思ったので、もうちょっと簡潔に纏めてみます。Web業界における「デザイナー」は「Webデザイナー」である事が多いです。
「Webデザイナー」であればその職種を説明する際に「Photoshop」や「デザイン」という単語が出てくるでしょう。
しかし、その「Photoshop」や「デザイン」は「Webデザイナー」が個人なのか、組織の人間かで大きく変わります。
またその人物の得意とする分野や、今まで培ってきた経験・実績においても変わります。
つまり「Webデザイナー」というキーワードを一つとっても、その裏にある「人間」や「組織」「環境」によってコンテンツは変わってしまう、という事です。
そしてそれこそがオリジナリティであり、巷に溢れたコンテンツから脱却する最も簡単な方法です。
「◯◯は××だ」という理論理屈はありますが、それを無視することも出来ます。
「1+1=2」だが「1+1=3」でも面白い。何なら「1×1=100」とかにして、丸無視でもいい。
コンテンツ制作において大事なのは、ユーザーが求めている知識を提供する事です。
が、同時に誰も発信しない唯一性のあるもの、というのも、これは「コンテンツ」としては面白いんですよね。
そしてオリジナリティというものは、注目され、話題になります。
その話題がバズとなり、間接的な評価となって各地を駆けまわります。
バズされるコンテンツは良質である。
だって、面白くないコンテンツを紹介しようなんて普通は思わないですからね。お金貰ってない限り。
コンテンツ制作が今後大事になってきます。
特に人の注目を集めるコンテンツが。
企業のコーポレートサイトなどでは実施しにくいかもしれませんが、他社には出来ない自社だけのモノを提供していくようにしましょう。
文章量増やすことがコンテンツだと思っている人は要注意。
コンテンツっていうのは、そもそも考え方、設計から入るものなので、簡単じゃありません。
なので、SEOやってる方々は今までの「リンク評価」のが良かった、なんて言うかもしれませんね。