2011 | 12 02 |
プランナーとして活動していく中で、日々考えている事をぶっちゃけてみた
皆さん、おはこんばんちは。
えなみん、ことプランナーの江並です。
こうして名乗るのは久しぶりな気もしますが、USTでは毎回名乗ってるんですよね。
今日はプランナーとして日々感じている事。
もしくは江並が考えている事を、つらつらと書きなぐっていくよ。
何故、プランナーと名乗っているのか
さて、プランナーとして活動している人、というのは正直あまり見た事がありません。Webという業界では、珍しい職種というのもあるでしょうが、必要性が薄いからかもしれません。
じゃぁ何故お前は名乗ってるんだ、という話になるわけですが。
それは勿論、この業界において必要な職種であると考えるからです。
厳密にはプランナーという職種が必要なわけではなく。
プランナーという言葉から生まれる仕事内容にこそ意味がある、と考えています。
企画の立案・提案というのは実に基礎的な部分です。
仕事をする上で真っ先に考えるもので、これがあって初めて設計などが出来ます。
Webもそうです、何を目的に何を作るのか。
これらがあって初めてWebというのは出来上がっていきます。
設計なしにWeb制作、これは正直笑っちゃいますよね。プロのお仕事ではないです。
私がプランナーと名乗るのは、その基礎を重視しているから。
また製作者としての技術力について特に言及しないから、でもあります。
現場によりけりですが完成されたフレームワークというのは技術力の水準を一定にします。
色々な技術者がいる、でも品質は保つ必要がある、しかし管理には限度がある。
となるとこれはもう人を増やすか、機械的な部分に任せるかしかありません。
フレームワークは品質を保つ事においては、かなりの能力を発揮します。
極端言ってしまうと、技術力無くてもプログラム書けます。コーディング出来ます。
となると本当に必要な部分って何でしょう?
それはニーズを抽出して具現化出来るスキルでしょう。
これは状況に応じて変わるため、決まった形がありません。正しく技能です。
本来であれば、Webデザイナー、プログラマーというのも
こういった部分に精通していなければフリーとしてはやっていけませんし、
雇われだとしても、技術者としては二流であると考えます。
悪い言い方をすれば相手の都合を考えずに自分の個性を強制するわけですから。
が、しかし。
同時にクライアントが無茶を言う風土というものもあります。これは事実。
となってしまっては、致し方なく強制せざるを得ない場面もあります。
こちらに関しては、正直仕方ない。その苦労、わかりますから。
ただ「諦める」のはお門違い。
そういったクライアントに出会った事そのものは嘆くべきことですが、
全てのクライアントに対して同じ行動を取る必要は一切ない。
状況によって切り替えるべきですし、基本的には歩み寄るべきです。
楽だから、と言っていつでも強制しているようでは、顧客満足度は上がりません。
顧客満足度が上がらないという事は、仕事として完結してないのと同様。
いずれは廃業です、お疲れ様でした。
ここまで列挙して、お気づきでしょうか。
そう、実はクライアントの思惑と製作者側の思惑は大きくずれているのです。
デザイナーにもやりたい事があり、クライアントにもして欲しい事がある。
けれど互いが互いを思いやらない環境の為、面白くない状況になってしまっている。
そしてそれをもたらしているのもまた、お互いの言動によるもの。
だからほんの少し歩み寄るだけで、全然違う。
私は歩み寄りやすくする為、Webという肩書きを切って「プランナー」と名乗っているのです。
お互いが歩み寄る、お互いがWinWinというのはビジネスの基本です。
そしてWeb制作において基本である、企画、設計。
改めて言いますが、基礎を重視するという意味を込めて私は、プランナーと名乗っています。
企画・設計のないWebに価値はあるのか
プランナーとして活動しているので、基本何かをするときは、その背景を考えます。単発案件による依頼だったとしても、何故それが必要になったのかを考えます。
まずは基本骨子を理解する事です。
そして一からの制作や、仕事をお願いされた時には、必ずニーズの確認をします。
5W2Hに近いものです。
何を、どこで、誰が、いつ、何故、どうする、いくらで。
2Hにおける、いくら?が入るのは、金額的な部分も考慮する必要があるから。
企画・設計というのは物事を考えるだけではなく、売上に関しても考慮する必要があります。
一体どれぐらいの利益を生むのか、市場規模はどれぐらいか。
可能性を突き詰めればキリがありませんが、数字として出せる範囲は出します。
当然手間隙はかかります。
なら、その手間隙分、見積もりには上乗せします。当然の話です。
これを怠る会社が多いことこの上ない。製作会社で仕様管理、運用管理、基本設計、詳細設計。
こういった資料をしっかり残してる会社ってどれぐらいあるんでしょうか。
まぁ、設計に関して言えばシステム系ですけどね。それでも画面設計ぐらいは欲しい。
ないって事は、その分のお金を取っていない。そして企画・設計もしていない。
そんなんでお金貰えると思うのがおかしい。売上に結びつくかどうかもわからないモノを貰って
何処の会社が喜ぶんですか。
売上に結びつけば満足はしてくれる。見た目が非常に良くても満足はしてくれる。
しかし、それは結果論。結びつかなかった場合はどうするのか。どうもしませんよね。
製作会社はあくまで作ることが本分で、売上がどうこうはコンサルタントやその担当者の仕事。
だから潰れるんですよ、製作会社は。
そんな会社いりませんし。そんな考えの会社にお願いしたくもない。
会社がHP作って欲しいというのには、必ず裏がある。求めている事がある。
だからWeb製作会社に依頼している、ならそれに応えるのは製作会社の仕事でしょう。
にも関わらず企画もしない、設計もしない。
それでクライアントの何がわかると? ニーズを理解できると?
中には打ち合わせすらしない会社も在ると聞きます。さっさと潰れて下さい。迷惑です。
企画をして、設計をするというのは目的達成の為のプロセスを明確にする為にします。
また視覚化する事で、クライアントと製作者側の理解を同一にする事も目的の一つです。
双方が同じ方向を向いていて、その資料があるからプロセスもわかりやすい。
今、どの段階にいるのかも理解が出来、この先どうするかという戦略も立てられる。
Web自体が大きな企画の一部である場合もあります。
となると、その大きな企画の目的を知らなければWebの立ち位置がわかりません。
するとどんなコンテンツを作ればいいのかがわからなくなります。
クライアントの要望どおりに作ることが、正解とは限りません。
何故ならクライアントの多くは専門家ではなく、担当者である場合が殆どだからです。
だから提案が必要になる。歩み寄る事が必要になる。
Webにおける、企画の立案、提案から始まり、設計というプロセス。
とても大切で、とても当たり前のことです。
これをスルーし続けて向かう先は破滅です。
もう一度、基礎を振り返りましょう。何のためにWeb制作するんですか?
そして改めて見返すことで、今の相場がおかしいことにも気付けるはず。
どうせなら昔やってたみたいに、一案件うん百万とか取っちゃいましょうよ。
そういうリッチな業界にしちゃいましょうよ、ってね。
相場を下げたのは間違いなく我々業界人自身です。
だから相場を上げるのも我々業界人であるべき。
皆が皆、プランナーを名乗れとは言いません。
ただ基礎、基本に立ち返れ、と言を強くして残します。
最後にもう一度。
何のためにWeb制作するんですか。