2012 01
19
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【無料配布】Web制作における書類一式、そしてドキュメントの必要性について毒舌プランナーが語ってみた

小規模・中規模のWeb制作ぐらいしかした事ないしがない身の上の私ですが。
システム系に関しては、大きな案件に携わったことがあります。
その案件というのが、某大学のシラバス管理システムの構築です。
学校相手だと、支払いなどはすっきりしてるんですが作業内容の範囲で色々揉めた苦い記憶があります。
IT業界自体は「サービス業」というのを痛感した案件でもありました。

他にもEC-Cubeなどがメジャーではなかった頃、Zen-CartというECシステムを使った事もあります。
この頃のECシステムの印象はとにかく安っぽい、でした。
機能面でもデザイン面でも、カスタマイズしなければまったくもって使い物になりません。
カスタマイズに関しては今も一緒ですが、提供される機能が多くはなかったので、
殆ど一からプログラムを書くという状況で、中々大変でしたね。

さて、わざわざ身の上話をする為に記事を書いたわけではありません。
上記した内容の意図するところは、これらの案件には大きな共通点がある、という事。
大規模な案件、場合によっては中規模とされる案件では、ある共通点が必ず生まれます。

それは「ドキュメントがある」という事。
その資料がどこまであるかは案件次第、または会社次第ですが、必ず存在します。
何故なら、ドキュメントがなければ仕事にならないからです。

何故仕事にならないかを記事に纏めつつ、今まで私が配布した資料を一括で纏めます。
ダウンロードして頂き、制作手順書・設計書・仕様書・要件定義書など、様々な用途にお使いください。

Web制作設計手順書【PDF】
Web制作設計手順書【Keynote】
Web制作設計手順書【PowerPoint】

Web基本設計書【PDF】
Web基本設計書【KEY】
Web基本設計書【PPT】

Web画面設計書【PDF】
Web画面設計書【KEY】
Web画面設計書【PPT】


何故、ドキュメントが必要なのか
重ねて書きますが、仕事にならないからドキュメントが必要なのです。
物事の答えはいつでもシンプルですが、この見出しに対する解答も同じです。

そもそも論から書きます。
資料なしに皆さんはどのようにして「仕事」をしているのでしょうか。
仕事とは資料の連続です。見積書、契約書、納品書なども資料と言えば資料ですし、仕事の取り決めです。
仕事の始まりはドキュメントから始まるわけです。

そこから要件定義、仕様策定などから設計書を構築していきます。
「どのようにして、何を、どこまで作るか」
など、細かい部分を落としこんでいくわけです。
この細かい部分を丸暗記して、それを作業員全員で共有出来るか。
まず、不可能である、と断言させて頂きます。

もしそれが可能な程度のヒアリングしかしていない場合、それは仕事かと問われると疑問符が付きます。
主観的な意見になりますが、それは「趣味」でしょう。

仕事に対する意識の違いがドキュメントに現れる
仕事というものは双方Winになって始めて、仕事して成り立ちます。
双方Winというのは”言うは易く行なうは難し”であり、相当の苦労が双方に必要です。
この「双方に必要」というのがネックで、状況によっては空回りも存分に有り得ます。

Webに限らず、苦労は「自分がしていれば良い」わけではなく、相手にも求めなければなりません。
仕事をしている間は少なくとも互いが互いにパートナーです。
パートナーという事はチームであり、同じ方向を向いているはずです。
運命共同体なわけですから、誰かが足を引っ張れば当然その分の重荷は誰かが背負います。
それがまかり通る状況は「ボランディア」か「趣味」です。決して許してはなりません。

それを許さない為、またはお互いの方向性を確認する為。
時としてモチベーションを互いに高め、保つ為にドキュメントが用意されていきます。
少なくともそういう意識をお互いが持ち、望んでいる場合には「形に残そう」という想いが生まれます。
戦いの記録、運命を共にした記憶を形に残したいからです。

形だけのドキュメントの場合、双方の想いがドキュメントに残ってない事があります。
Web業界でよくありがちなのは

業者(制作)側がクライアントに資料を渡して「必要事項を書きこんでください」の一言で
ヒアリングを完了してしまうパターン。もしくはこの範囲から逸脱しない程度のモノ。
これはクライアントの想いを反映していると考えられがちですが、違います。

実はこれは「業者側の一方通行ドキュメント」です。

クライアント側ではない事に疑問を覚えた人がいるかもしれません。
何故、業者側からなのかと言うと「必要事項」としてる時点で一方通行なのです。
クライアントにはクライアントなりの考えや想いがあります。
しかしそれが「必要事項」に入っていない場合は多々あります。
会社の理念、生まれた背景、業務のちょっとした仕組み、などなど。

必要事項として定められた場合、それ以上のコミュニケーションは発生しません。
わざわざ業者が「不必要」だと判断したモノを記述しようとはしないでしょう。
作る段階においてそれらは必要ないのだ、と捉えられます。

では本当に必要ないのか?
残念ながら、「必須」です。
会社の理念や背景、理想を言えば業務の流れまで把握していなければモノは作れません。

Webは何をする場所なのか
Webとは、情報を提供する空間でそれ以上でもそれ以下でもありません。
情報とはデータの事を指し、Webショッピングも配送業者、ブランド、メーカーに
「ユーザーがモノを購入した」という情報が提供されているだけで、モノのやり取りはリアルです。

情報を提供、公開する場である以上、やれる事は限られてきます。
全てを提供し、全てを公開するには時間がいくらあっても足りません。
そしてWebはあくまで一つの画面。
その中に全てを盛り込めない以上、画面は多数に渡るため、表現にも限界があります。

元々、枠が存在するWebという中に、ホームページを作るわけです。
何を提供するか、何を与えられるホームページにするのか、それを考えなくてはいけません。
さて、最初に戻りましょう。
これらをドキュメントなしで、どうやって取り決め、理解し、制作するのでしょうか。
それは業者側だけではなく、クライアント側もです。

Webはコンテンツで出来ている
今でこそWebはコンテンツコンテンツと口うるさく、馬鹿の一つ覚えみたいに言っています。
残念ながらWebは生まれたときからコンテンツで構成されています。
コンテンツとは「情報の纏まりの単位」であり、「情報そのもの」です。

コンテンツの質を高めるのは「当たり前」の事です。
今、当たり前の事をまるで新時代の事のように騒ぎ立てているだけです。

では何故、質を高めるのか。
SEOの為? 検索で流入しやすくする為? 本質が見えていません。
Webは情報を提供する場です、その場において熾烈な争いが繰り広げられているわけです。
勝ち抜くためには誰よりも正確で、求められる情報を提供しなければなりません。
それこそが質に繋がり、結果としてSEOや検索流入に繋がるだけです。

結果論になりますが、ユーザーが評価しなければどれだけサイト訪問されても一緒です。
そして評価されるWebというものは、質が高いコンテンツを持ち合わせているものです。

重ねて更に重ねます。
ドキュメントなしで、このコンテンツの質をどうやって高めるか、具体的に出来ますか。
どういう方向性で、どう纏めて、どれぐらいの量で。
全て即答出来ますか。即答できて始めて仕事になっている、と言えるのではないでしょうか。


毒見たっぷりで書きました。
今一度、自分の仕事模様を振り返ってみては如何でしょうか。
このままではWebは崩壊します。当たり前を当たり前に出来ていないのですから。
ドキュメントを馬鹿にする馬鹿な人間にならないよう、再確認してみて下さい。
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