2010 09
15
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人心掌握の五つの心得

今日、様々な場所で
「コミュニケーション能力」
という言葉を安易に用いている場面に出くわします。


就職活動中の学生達からであったり、企業の人事担当であったり。
ハローワークの求人票や、会社の採用情報にまで書いてある始末。

コミュニケーション能力は皆が皆持っているもので、あって当たり前のものです。
ないって事は喋れない、聞けない、動けない。
つまり死んでるような状態でない限り、コミュニケーション能力はあります。身振り手振りでだって取れます。


では、何故わざわざ多くの企業や人々がコミュニケーション能力を訴えかけるのか?
それはその先にあるものを見て来い、というメッセージです。
先とは何か。


それは人心掌握の心得、という事です。
横文字で書けばマインドコントロール。
英語で書けばmind control。
今風に書けば「これを使えば貴方もモテる! 女を口説く話術百選!」

こんな感じ。


さて、いい加減くだらない売り文句は捨てて、本題に入ります。
ようは人の心掴んで、かつ、それをコントロールする能力を身に着けて来いってわけです。

そんなもん難しすぎるわーって思った人は、どうぞ、戻るボタンで一分前の自分へ戻ってください。
一分と言う時間を浪費した自分と言う存在にもっと投資したい人は是非お読み下さい。



①コミュニケーションの基本は話す事。

世間一般で言われるのは、恐らく「聞くこと」ですが、これ逆です。
何故聞く事を重視されるかと言うと、ビジネス的に相手の話を聞かないというのが致命的だからです。
ただそれだけ。相手に失礼がないように。これ基本ですから。
しかし、能力という区切りで言うのならば、それは漫画家や大工と同じように技術なのです。
技術において最も重要、かつ、最短で能力を高める手法。それは?
一つしかない。


自らそれを行う。


これに尽きます。ならば話してなんぼなのです。話して話しまくる。これが基本です。
自分の事すらも話せない人は他人の話を聞いてもピンと着ません。相槌打って、はいお疲れ様でした。となります。

コミュニケーション能力を身に着けたい。
人の心を掴みたいと思うのなら、まずは相手の嫌な顔を恐れずに話しまくってください。
話題は何でも結構。
ネタがあるなら、それを肴に。ないのなら自分の自慢話でもOK。
本当に仲の良い友達ならば、話を聞いてくれます。
そしてあまり仲が良くないのなら、おもむろに嫌な顔をします。そうなれば一つ経験値アップです。
そういう話はよくないんだな、と記憶し経験を積むことで格段に技術が向上していきます。

自慢話を良くする友人は気をつけてください。
気がつけば、自分を遥かに超えるぐらいの話術と人心掌握の技術を身につける可能性があります。
これ、体験談。

そして一つ注意。
良く相手の話を聞く人、いますね。
しかも上手く誘導して、話している自分を気持ちよくさせてくれる人。

その手の人間はマインドコントロールの心得が多少なりとあります。
良く言えば世渡り上手。悪く言えば詐欺師です。
聞き上手は話し上手。まさしく、です。


②相手の話を聞くだけでなく誘導する。

内容としてはかぶりますが。
相手が話しているときは聞くに徹するが上策です。
ビジネスマナー的にも。
ただし、ただ聞き耳を立てる程度なら誰にも出来ますし、相槌打つ程度ちょろいもんです。


難しいのは相手に会話を続けさせることです。


①とは少しずれますが、①を実践した後余裕があれば試してみても良いでしょう。
相手が話し始めたら自分の話を完全にストップし、ひたすら相手を喋らせる。
どうやって喋らせるか?
この味噌を言わないのが政治家やIT技術者の糞ったれどもです。
というわけで私はそんな糞ゴミうんこみたいな奴らとは違うので言います。


それは褒めること。


更に追加。


具体性を含めて褒めること。


何が凄かったのか、何が良かったのか。
これが細かければ細かいほど良い。比較対象を出すのも効果的。

「今日の服、可愛いね」

これはただのお世辞です。

「今日の服、いつもと少し違う感じがする。スカートが良く似合ってるね。可愛らしい感じ」

いつもと違うというワードで比較対象を過去の相手とする。
それなら誰も傷つかないし、嫌な思いをする事もない。お互いに。
スカートという限定したものを褒める事で、直接的に本人を褒めてはいないが、間接的に褒めた事になるので本人からすると

「私、可愛いって思われた」

と誤解をする。
いや、スカート褒めただけやねんけど、というのは無粋というもの。

これは少し極端な例ですし、わかりやすい女を対象にしてはいますが。
ただ一つ言えるのは、相槌レベルの褒め言葉はかえって逆効果という事です。
状況に応じて、キーワードの選定は重要です。何事も。

ここまで具体的に言うと、相手は無駄に色々想像しますので、そこもコントロール出来たらなおよし。
そしてその流れを利用して、相手に会話を続けさせるわけで。

ちなみに最強は自分の事は極力話さず、相手の情報だけを仕入れる。
これによって相手は自分をコントロールできず、自分は一方的に相手をコントロールできる。
最強。
主導権を握る、という奴ですな。
使いこなすと本人は主導権を握られていることにすら気付きません。南無。

あ、何か恋愛テイストで書きましたが、これ上司・部下にも通用します。
挙句の果てには社長まで。
一介の平社員が社長をコントロールするのは気持ち良いので是非お試しあれ。


③時には叱り、時には褒める

②で褒めろといいました。
でもこれまた難しいことに褒め続けると相手は慣れてしまいます。
慣れというのは恐ろしいもので、刺激を受けなくなります。
つまりコントロールできなくなるわけ。

上記した決め台詞も慣れてしまった相手にとっては

「はいはい、可愛い可愛い」

レベルになるわけで。相槌よりもタチが悪いんですよ。
だからメリハリが必要。相手をコントロールするには真実味がテイストとして必要なわけで。
褒めてばかりでは、その現実味、真実味が薄れるという事。

それを薄めずに濃いースープを作るには?
色々な味付けが必要ですが、まずは叱るという酸味料を追加しては如何。
注意なのは怒るわけではない点。
怒るという行為は相手に自らの強さを示す行為であって、男性から女性に対しては恐怖を与え、男性から男性に対しては憎しみを買います。


良い事ないね。仕方ないね。


叱るというのは、単純に相手の会話の中で自分自身が正直に疑問を感じたことを自分ならこうするといったアドバイスや、自分の過去の経験の話をしてあげる事です。
つまり、


叱る=別視点の言葉。


です。
相手の行動は全て相手の所有物です。それを否定する権利は誰にもない。
故に否定出来ないのですから、肯定するしかない。
つまり過去ないし未来の事ならば、それはもうあるもの、または起こりうるものとして処理しなければならないのです。
極論、こちらから言える事はただ一つ。


アドバイス


別視点のアイデアや発想を伝えるだけです。それ以上踏み込むのは礼儀作法に反します。
後は本人がどうするか、です。

結果として、そういった叱るを使う事で会話に真実味と現実味が生まれ、相手はフィクションではない安心感を覚えます。
何より自分と言う個人を認識してくれているという満足感にも浸れます。
後は煮るなり焼くなり、お好きにどーぞ。


④一挙一動を見逃さない

では会話がコミュニケーションの全てか? Noです。
コミュニケーションは至るところにあります。メールも電話も、手紙も。
一緒にゲームをする行為もそう。
人と共に行う行為全てはコミュニケーションを前提に成り立ちます。

まぁ、だからこそコミュニケーション極めた詐欺師とかは最強なんですけどね。

一挙一動はまさしく言葉どおり。
相手の口の動かし方、眉毛の書き方が昨日と今日で違うかどうか。
化粧の気合の違い、指先の癖、歩いているときの距離感、服装の色合い。
メールの絵文字の数、顔文字の数、電話の声の抑揚、間のおき方、どこからかけてるか。


などなど。

言い出せばキリがありませんが、これら一つ一つにも見極めるための技術があります。
そんなもん解説していたらキリがありませんので、心理学部を専攻することをお勧めします。
教えてくれるかどうかは別として。
心理学部は詐欺師を養成する施設ではありませんので。

一度、相手の行動で恐らく自分しか知らないであろう特徴を見つけてみて下さい。
私は可能な限り、接触する人間で私しか知らない情報を一つは持つようにしています。
いわばこれは切り札です。

何かあった時に、その情報を相手に伝えることで個人を認識している満足感を与えることが出来るからです。
しかも③で記載したよりも遥かに高いレベルで満足感を与えれます。虜のレベル。
悪用は禁物ですが。


⑤地獄の沙汰も金次第

これは少々リアルな話ですが、コミュニケーションを極めるにおいて、金銭に糸目はつけてはいけません。
何故ならお金は何をするにも絶対に必要なものだからです。
お金がないから、という理由で初デートの女性をマクドに連れて行くのは論外です。
それが良い女性もいるでしょうが、大半の女性はアウトです。
ビジネスの相手であれば尚更アウトです。品格を問われますし、会社の威厳にも関わります。

そして何より楽でいいのが、奢る、という行為です。
無償のテイクみたいなもので、即効性が高い。
もともと、ギブアンドテイクはテイクが先に来るものですが、それはさておき。

テイクに関しては元々見返りを求めてはいけないものです。
にも関わらず、奢るという行為は礼儀作法を重んじる真面目な人間であればあるほど、即効性ある見返りを期待出来ます。

極端な例ですが、女性であれば

奢る → 申し訳なく思う → 今度は自分が奢ると言う → 快く受ける

この流れで行けば、まず間違いなく次に会うアポイントを取れたという事です。
しかも相手が真面目で本気で奢る気があるのなら、相手から連絡を取ってきます。
相手から連絡をさせるというのは主導権の奪い合いにおいて、非常に重要です。
まぁ、これもいずれ。

ただ注意点は、高価なものは奢らない、という一点。
そしてモノは奢らない事。可能な限り。恋仲でもない限りモノは駄目です。

ベスト奢りアイテムは食事。
これは金額に関わらず、上記の効果が得られるからです。
次に会う約束を半ば強引に取り付ける、とも取れますが、それも戦略です。

モノが駄目な理由は、悩むからです。
モノをプレゼントないし奢られると、次に奢るときに同程度のモノを算定するのに時間を必要とし、気分を萎えさせる可能性があるからリスクが高いのです。
恋仲であれば、意地でも見つけるでしょうが、そうでない場合、見返りを全く期待できません。

汚い言い方ですが、見返りを求めないテイクは偽善と同じです。
ギブをさせる為に、上手なテイクを心がけるだけで、コミュニケーションが取れ、上手くいきます。



さて、ざっくばらんに書きましたが、如何だったでしょうか。
再度言います。これは詐欺師の技法です。実体験を踏まえて書いてますから、リスクもあります。
そのリスクというのは、他人をコントロールしてもあまり良い事ばかりではない、という事。
特に使いこなせるようになると傲慢になります。まず間違いなく。
傲慢になった瞬間、急に使えなくなる技術ばかりです。つまり冷静さが最も必要であるという事。油断は絶対駄目です。

なので悪用というよりも、多用しないのが懸命です。
他人をコントロールすることよりも、他人の動きを観察するほうに力を向ければこの技術も役に立ちます。
そして人の動きがわかると世界の情勢や経済も見えてきますし、身の回りの流行や最新情報にも敏感になります。
また時として、自分自身のアイデンティティ形成や、自己成長にも繋がるという良い事づくめ!


しかし、気をつけてください。

人心掌握は裏の技です。
可能なら、自分自身の魅力だけで人との関係を築きたいものです。


ま、世の中そんなに甘くないですが。

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