2012 | 02 03 |
設計するときに大事なことを6つに纏めてみた
プログラムだろうが何だろうが、設計というものは必ず必要です。
口酸っぱく言ってるのは、サイト設計ですが、当然その限りではありません。
では設計するとき最も念頭に置いておかねばならない事とは何でしょうか?
それを今回、思いつく限り纏めてみました。
1.目的・意図・目標を確認する
いの一番にこれを確認します。目的。
何のためにそれをするのか。
抽象的で曖昧なものでも問題ない。
何のためにそれをするのか。
抽象的で曖昧なものでも問題ない。
意図。
目的を果たすことによって何の意味があるのか。
どのような効果が生まれるのかを確認する。
目的を果たすことによって何の意味があるのか。
どのような効果が生まれるのかを確認する。
目標。
具体的な落とし所を確認する。
売上、集客数、利用者数など。
具体的な落とし所を確認する。
売上、集客数、利用者数など。
ちなみにこれらを確認していく上で、顕在化してくるのが依頼主の思惑、です。
会社の思想や理念、目指す先、社長の考えなども理解しておくのが望ましいでしょう。
2.必要機能、必要部品を確認・検証する
家に何が必要か、Webサイト上にどんなコンテンツが必要か。同じです、まず必要な機能や部品を依頼主と確認し、必要があれば増やします。
徹底的にヒアリングをしていれば、後で増えるなんて事はないはずです。
もしその場で実装は出来なくても、後々追加する、という事であれば、それを前提に構築します。
また必要部品、機能を列挙した上で、それらがほんとうに必要なのかの確認と検証も行います。
決して無駄なモノを作らない、無駄なことをしない為にも時間を割くべきです。
3.環境整備・状況管理
設計をする上で必要最低限は機能・部品の確認・検証まで、です。ここまでしっかり構築できていれば、後は人を選んで構築していけば形にはなります。
ただし、それだけでは当初の意図、目標を達成することはまだ運任せの面が強くなります。
それではギャンブルと変わらないため、ビジネスとは言えません。
可能な範囲で徹底的にリスクヘッジを行います。
その上で必要になってくるのが、環境構築と呼ばれる部分です。
予算もそうですし、作業環境や現状の確認などを行います。
取りうるマーケティング手法、システム利用の検討、外部発注など。
現状で何が出来て、何が出来ないのか。
その上で自分の持つ権限はどのラインなのかを把握し、出来る範囲を確認します。
これをする事の重要性はマネジメントのしやすさです。
知識があるというただそれだけで、スケジュール管理や進捗管理の設定がしやすくなります。
設計者の多くはマネジメントも要求されるので、これは設計において必要な要素と言えます。
4.人材の確保
条件にあった人材を探し出し、設計した内容の実現に向けて構築していく事も大切です。人材の確保までは制作が始まっていないので設計段階と言えます。
人材の確保までを設計として捉えておくと、視野が広がり、目標達成に近づきます。
重要なのは構築する技術を持っている人間を選ぶことです。
ここは大変厳しいラインですが、技術がない人間はどれだけ人柄が良くても選ぶべきではありません。
設計思想の背景に技術者の教育も含まれている場合は、逆に技術に注目せず、教育に値する質を持った人間の選定となりますが、それはそれで中々ハードです。
5.例外発生へのリスクヘッジ
俗にいうバックアッププランというものです。失敗を前提に考えるわけではなく、様々な問題が発生しても対応できるよう準備する、という事です。
経済的な問題、手法的な問題、人材的な問題。
何かを行う際には必ず問題があります。
それらを発生しないように努め、設計することは当然として、もし例外的に発生したとしても対応できるようにしておく。
つまり予想外の問題が生まれても、計画の進行、目標達成に弊害が出ないようにすることです。
目標達成するために設計しているわけですから、これも当然必須です。
6.効果検証手段の用意
システム化した結果、サイト制作の結果、プロジェクトの結果。様々な行動には結果が伴いますが、その結果が目標達成に値するものかどうかを確認する手段を用意します。
つまり目標というものが必ず確認できるものである、というのは前提になります。
達成できていれば良いですが、達成出来ていない場合は設計や管理などどこかに問題があったわけです。
その問題点を探れるように、設計段階で効果検証できるように組んでおきます。
ある意味では責任の所在を明確化しておく事です。
プログラムならエラーが出れば、その部分を製作した人間に責任が向きますし
マーケティングで失敗していたり、営業で失敗していれば、そこに責任が向きます。
責任を負わせることが目的なのではなく、問題の所在を明確にすることで改善出来るようにしているわけです。
設計をする最大の目的は
「目標達成」
これに尽きます。
ですから、どんな事があろうと目標を達成できる準備をする。
計画し、管理し、実行する。
これら三つを誰がやったとしても、設計段階で組まれた内容を把握さえすれば、同じことが出来る。
いわばフレームワークを生み出す事に等しいわけです。
全てのことに理由付けをし、その理由が全て目標達成への最短距離であること。
設計者はその為、ありとあらゆる知識を求められます。
技術ではなく、知識です。
簡単なように見えますが、技術に対する深い知識も必要なわけですから、ある意味技術者以上の技術が求められます。
技術者が技術を使う人間ならば、設計者はその技術そのものを生み出す人間でなくてはならない。
設計というのはとても奥が深く、難しいものです。
しかし理を突き詰めた先にあるものですから、誰もができることで、誰もが考えられることでもあります。
携わる人間全てが理解できなければ、それは設計と呼べない。
常に確認して、仕事に臨みたいものです。