2012 04
27
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

このまま突き進んだ先のWebは明るいのか? Webは何か大事な事を置き忘れていないか

カテゴリ:WEB制作, WEB戦略 タグ : ,

webmanagement webcreation  このまま突き進んだ先のWebは明るいのか? Webは何か大事な事を置き忘れていないか blog banner002

ろくろは関係ないですけどね。
ただまぁ、個人的には常々危機感を感じているわけです。
その危機感を、他の人は感じていないのだろうか、と少しばかり疑問に思ったので記事に。

危機感の発端はぶっちゃけ独立する以前から。
Webに可能性を抱いてたのって学生の頃までだったかと。
一体どうしてこうなった、のか、それとも業界入りして気がついたのか。
はてさて、どういう事でしょうか。

何が危険なのかも含め、少しばかりお話をば。




本質的なことをどうこう言う前に、シンプルかつ大切な事。
忘れてませんか?

ウェブ制作を依頼するお客様が「本当に欲しい」と思っている情報 – バニデザノート -

上記はばにさんの記事なのですが……
こちらに掲載されている内容からも少し想像がつくのではないかと思います。

我々のクライアントとなるお客様。
一体、何を欲しているのか、深いところまで考えた事がありますか?
ただ言われるがまま、成されるがままにWebを構築していませんか。

お客様が「本当に欲しい」と思っているものが何なのか。
お客様の「目的」「目標」から「Webへの認識」など、しっかり共有出来ていますか。

お客様は基本的にWebの業界人ではありません。
なので、何かを検索しようとしても、どう検索すればいいのかわからない。
そして、そもそも今自分が何をするべきなのかも見えていない。
道が見えないわけですから、何も出来ない。

それを深く観察しないままに、クライアントが何もしてくれない、と愚痴をこぼしていませんか。
クライアント、お客様が何もしていないのではなく、むしろ業界人である我々こそが何もしていないのではないでしょうか。

Web屋の仕事はWeb作るだけですか?
じゃぁ仮にそうだとして、Web作る理由は何ですか。
趣味? 気分? いいえ、ビジネスです。なら明確な理由はあるはずです。
その理由を突き詰めた先には、必ず目的があります。
目的を達成する為には、結局何が必要になりますか?

どうやって達成するか。これに尽きます。
では、必然的にクライアントとのコミュニケーション、そしてWebを理解してもらう事は必須になりませんか。
それが我々のお仕事になりませんか。

正直な話、クライアントが何処までの知識を持っているか、という共有は難しい。
であれば全く持ってない、というのを前提に話を進めていくしかありません。
もし仮に知識があったとしても、にわかの可能性もある。
なら、0から100までWebとは何たるかを教育していくのも、業界人の務め。
そうやって初めて、我々業界人とクライアントとの距離が縮まっていき、Webへの理解も深まる、というものです。

今、取引をしているお客様の本当のニーズ。
リスト化出来るぐらいにしておくのが今後の為にもなると思います。
最初っからヒアリングしまくる、というのも手ですが、ここは人それぞれ。
繋がりの中で徐々にリスト化していく、というのも方法の一つです。
人間というのは同族の割に、最初から仲良くなる、というのはとても難しい。
ならいっそ、ゆっくり時間をかけてみるのも悪くないのかもしれません。

更に肝に銘じておいて欲しい事があります。
経営者などにとっては、当たり前の話ですが

Webはビジネスにおける手段の一つ。

という事です。
業界人である我々にとっては、Webとはある種、至高のモノです。
何故なら我々はWebでしか表現する術を知らず、Webで生きている人間だからです。
なればこそWebを尊重し、Webの未来を明るくする為にもWeb万歳になるのは当然のことです。

しかし実際には、一つの広告程度ぐらいにしか捉えられていません。
いやむしろ不明瞭な部分が多い為、使いにくいとすら考えられているでしょう。
リスティング広告なんかは良い例で、導入を進めても嫌がる企業はまだまだあります。
費用対効果がわかる、というメリットを強調してもなお、現状の雑誌や新聞の折り込み広告が良いのです。

はっきり言って、Web業界人以外のWebに対する理解度が低すぎるのです。
これはユーザーが悪い、という話ではなく、業界人にも十分責任の一端はあるでしょう。
Web万歳で突き進んだ結果、ユーザーを置き去りにしてきたのも一つの原因でしょうから。

全盛期、Webは立ち上げてさえいれば収益が上がるぐらい、簡単な商売でした。
厳密に言えば皆が皆そうではなかったのですが、Webの総数が少なかったバブル時代では、Webがある、というだけで優位に立てたのです。
そして当然Web屋もそれに伴って儲かる。ただ作るだけで。
結果としてWebが何なのか、という部分は置き去りにされ儲かる手段としてのみWebは活用されました。
現在、Webは作るだけで儲かる時代ではありません。
しかしWebが何なのかというのを置き去りにしてきたツケは今も払っている段階です。

今、一つの業界人の急務として、この借金を払い終える事が一つ挙げられるのではないでしょうか。
インターネットは世の中に浸透しているのです。ならばチャンス、と捉えるべきでしょう。
インターネットに慣れてきている現在のユーザーに対し、インターネットを使えばこんな事も出来る。可能性が広がる。
そういった話をもっと具体的な手法まで含めて、話していく時なんでしょう。

それこそブラウザの種類、Webの広告手法、SEO、Webの構築方法、Webで出来る事・出来ない事など。
Webは万能ではありませんし、多くの事が出来る分、制限や求められる技術力も高い。
相応のコストもかかりますし、常に新しいものに変わっていく時代の流れに追いつくだけでも大変です。
だからこそ、そういった部分も含めしっかりとユーザー、クライアントと情報を共有しましょう。
仕事に結びつく、結びつかないは抜きにしてもしっかり話し込む事は大事です。
続けていけば、最終的に生き残れるのはしっかり話し込んだ人間だけです。
少なくとも自分を安く安く扱っていく人間は、いずれ滅びていく運命にありますので。

物事の答えというのは常にシンプルなものです。
本質的な部分もそう、常にシンプルです。
ちなみにシンプルに出来ない、という事はそれは本質的な部分を見落としています。

物事の本質を見失うのはとても危険です。
Webにおいては特にそうですが、上記したように
クライアントの目的はWebを作る事ではなく、Webを手段としたビジネス的な目標を達成する為にWebを作ります。
作りたい、という部分に関しては一緒ですが、目標がある、という事を見落としていると全く違ったモノになります。

この物事の本質を捉えるのはそう難しくありません。
瞬間的に把握出来るようになるには経験と知識が必要になりますが、時間をかければ誰でも辿り着きます。
手法として、よく使われているのは「疑問」を繰り返す事でしょうか。
Webを例に出しますと

Webを作りたい → 何故作るのか? → 作る理由があるから → その理由とは? → 目的・目標がある → 目的・目標とは? → 会社を発展させる事・利益を○○得る事 → 何故会社を発展させるのか → より良いサービスを提供する為、より良い社会を作り出すため → より良いサービスが必要なのか、それはより良い社会を作れるのか → 作れると思っているからやっている

という具合に常に疑問を続けていき、最終的に行き着いた部分が物事の本質となります。
上記の例ですと、目的・目標がある、辺りで区切っても良いのですがどうせなら更にその奥まで突き詰めましょう。
多くの起業は必ず似たような思いでビジネスをしています。
中には利益追求、自分の事しか考えていない企業もありますが、それは例外、として捉えましょう。
むしろそういう企業なのかどうかを判断する為にも、常に相対した物事、存在の本質は捉えるようにしましょう。

そして常に自分の中で答えを持っておくことです。
シンプルな答えを。

前置きが長くなりましたが、言いたい事もまたシンプルです。
結局のところ、Web屋はWebを大事にする余り、最も大切なお客様を見失っていないか、という事です。
我々が生活できるのも、利用者がいればこそ。
Webを作って欲しい人、Webを利用したい人、そういった人達がいて初めてWebは成り立ちます。
だからこそ、その人達こそが最も大切なのであって、Web屋の思惑とかWeb業界の方向性とかは二の次になります。
まずはクライアントやユーザーが何を求めているのか。何を必要としているのか。

しっかりとヒアリングを行い、ニーズに対して供給を行いましょう。
ニーズを無視した供給は無駄が多く、結局は相手を見失った行為です。
自分の相手は誰か、自分にとって大切な存在は一体何なのか。
深く深く掘り下げていきましょう。

そして最終的に自分にとって必要な相手、自分だけの相手を見つけれたら理想ですね。
駄文な上、長文となりましたが、少しでも危機感が伝播すれば良いなぁ、ぐらいに考えています。
Webはまだまだ面白い、まだまだこれから。
それを自分たちの都合や勝手な思い込みで壊したくはない。
Webをより盛り上げる為にも、Webが持つ本質を見失わないようにしましょう。
関連記事

コメントはこちらから




?
© 2024 Peace & Piece. All rights reserved.